令和2年経済・港湾委員会 2020-11-19  質問原稿

まずテレワークの推進について伺っていきます。

都は中小企業などへのテレワーク導入支援や普及啓発事業を実施してきました。2019年度に都内企業のテレワーク導入率は25.1%まで高まっており、そうしたベースがある中で、感染症への対応により、都民や事業者の意識の変化が加速、普及は大きく進み、テレワーク導入率は約6割に達しました。戦略ビジョンでは、2030年に7割を目指すとの内容でありましたので、大幅に時代が加速した形です。

感染症からの回復において、「元に戻す」のではなく、ビルドバックベターの考えで働き方の変化や生産性や競争力の向上などにつなげることが非常に重要です。テレワークについても、劇的な環境変化に対応して施策をブラッシュアップし、しっかりとテレワークの拡大・定着につなげることが重要です。

都では、本年度、サテライトオフィスのモデル事業として国分寺など三カ所でテレワーク拠点をつくりました。私も、先日は視察をさせて頂きました。

同モデル事業は、多摩地域の中で、サテライトオフィス等のテレワーク拠点があまりないエリアを中心に整備をしたと聞いています。新型コロナウイルス感染症への対応を経て、ニーズが大幅に増えた中で、今後のさらなる拠点づくりへ展開を期待したいと思います。

Q1)まず、多摩地域のサテライトオフィス等のテレワーク拠点について、現状をどのように認識しているか、その立地状況について伺います。

これまでテレワークのできる、サテライトオフィス施設やコワーキング施設についての網羅的なデータはあまりなかったように思います。TOKYOテレワークアプリは利用者の利便性と共に、事業者や都にとってもデータベースになっているのではないかと思いますので、更なる活用を期待したいと思います。

一方、例えば私がよく使用している八王子駅近くのコワーキングスペースが登録されていないなど、現時点では漏れもあると認識しています。特に数の限られる多摩地域の事業者については、漏れができるだけ少なくなるよう対応をして頂きたいと要望しておきます。

先ほどの答弁では、多摩地域の市町村部では、35施設程度しかなかったとのことでありました。TOKYOテレワークアプリで多摩地域の各駅周辺を私も見ましたが、それらもさらに一部の駅に集中していると理解しています(吉祥寺・三鷹・立川・八王子・町田・多摩センターあたり)。

現在、都市整備局の方で改定中ではありますが、都市計画区域マスタープランにおいて、鉄道乗車人員の多い駅を中心に、「中核的な拠点」や「地域の拠点」を設定し、拠点性を高めようとしています。改定案の中で、例えば、私の地元の八王子市の中でも、八王子駅以外に、南大沢駅は中核的な拠点、八王子みなみ野駅や高尾駅は地域の拠点とされていますが、良好な住宅街で都心に通う都民も多く、こうした地域においてもサテライトオフィス等のテレワーク拠点のニーズは高まっています。

感染症を経て、住宅地に近い、地域の拠点駅周辺にもニーズが高まっていると想定されます。改めて、多摩地域の拠点駅を中心に、個別の駅やエリアにどのように立地しているか分析することや、潜在的なテレワークニーズを掘り起こしていくための検討も必要ではないでしょうか。

Q2) 多摩地域の主要拠点において、サテライトオフィスモデル事業の拡大や民間事業の立地を推進し、テレワークの拠点づくりを展開していくべきと考えるが、見解を伺う。

民間事業者からの補助事業の申請検討数も拡大しているとのことであり、これらを、さらに後押しすると共に、民間事業者の進出において優先順位が劣後しがちな住宅街の拠点駅などは、やはり都がモデル事業をさらに進めてテレワークの土壌を掘り起こしていくことも必要だと考えます。多摩地域の主要拠点において、都が設置するモデルオフィスの拡大や、民間事業者等のサテライトオフィス設置支援を来年度さらに促進することを強く求めておきます。

また、南大沢においては都市整備局で進めている、まちづくりの方針の議論や先日立ち上がった南大沢スマートシティ協議会などの中でも、1つの切り口としてテレワークやサテライトオフィス等の働く場の必要性についても言及されておりますので、連携して産業労働局からもしっかりと後押しするよう求めておきます。

テレワークの導入により生産性が下がったと回答している企業や従業員が多いとの調査もあります。テレワーク定着のためには、単に機材や通信環境があるだけではなく、働く環境を整え、企業の運用も改善を行うことで、生産性をむしろ上げられるようしていく必要があります。

また今日は質問とは致しませんが、業種ごとの課題などもあり、今後はそれらを分析した上で、丁寧に対応策を講じていく必要もあります。

普及率といった量の問題から、テレワークの質にも焦点を当てていくべき段階がきている中で、サテライトオフィスのモデル事業などにおいては、都民や事業者が、新しい働き方に加えて、新しい働く空間・働く環境についても体感できることが重要な意義の一つであると考えます。

生産性の高い働く空間とはどういうものか、創造性を高め新たな事業を生み出しやすい働く空間とはどのようなものか。追求し、広めていく、そうした視点が重要です。

Q3)働く空間の提案、働く空間を新しく体感する場面としてもモデルオフィス等を活用するべきではないかと考えますが、見解を伺います。

創業マインドやイノベーションを高めたり、支援策や様々な学びの場との接点としても活用するなど、単なるテレワークだけではない環境を作ることで、政策効果をさらに高めて頂きたいと求めておきます。

さて、ワーケーションについても伺います。

感染症の拡大を経て、働き方の常識が大きく変わりました。また、一方で、観光の新しい形として、マイクロツーリズムの振興など、都民が都内の魅力を再発見して観光消費をすることも、ウィズコロナ期だけではなく、ポストコロナにおける裾野の長い観光需要を創出していくためにも重要な観点です。

そのような中で、ワーケーションの取り組み意義は、さらに大きく拡大しており、今後の取り組みの加速を期待します。

Q4)今年度コロナの前に実施を決めたワーケーションの拠点づくりの事業を、来年度さらに活用していくべきではないかと考えるが見解を伺います。

国でも動きがありますが自然公園の活用など、新しい形で仕事と憩いや楽しみと融合させていくことも、今後はテーマとなってきます。環境局や建設局など他局とも連携した取り組みについても検討していくことを求めておきます。

ワーケーションは、都にとっても事業者や地域にとってもまだ新しいテーマであります。今年度の事業者が決まりましたが、ワーケーションを実際に利用する方々や事業者に対して、都としても情報の収集を行い、どのような魅力づくりや体験活動等との組み合わせができれば、より付加価値を高めることができるのか、観光面も含めて分析し、事業者や地域等とアイデアを膨らましていくことも重要であります。次の一手に向けた取り組みの深化を求めます。

次に、多摩地域の創業拠点について伺います。

立川に設置をしたStartup HUB Tokyo:Tokyo 創業ステーションTAMAは非常に期待をする取り組みです。先日視察もさせて頂きましたが、施設内容やコンシェルジュ、運営主体など洗練されたサービスを感じたところです。

Q5)Tokyo 創業ステーションTAMAを設置した意義のほか、利用状況や利用者の評価等を含め、これまでの初期の取り組み状況について伺う。

戦略ビジョンでは都内開業率を現在の約2倍の12%に高めるとしており、都立大学発ベンチャー企業も2030年までに累計40社を目指すとしています。

難易度の高い目標ではあり、様々な取り組みが求められますが、多摩地域においては、八王子市内だけでも21もの大学キャンパスあるなど、大学の集積は大きな強みであり、今後、創業率・開業率を高めていく上で、若年層が当たり前のように創業を一つの選択肢として見られるようなマインドの醸成は非常に重要であると考えます。

Q6)今後、都立大学も含め多摩地域に所在する各大学の創業支援の取り組みと連携して、若年層から起業に対しての基礎知識やマインドなどを養成することが重要であると考えるが、今後の取り組みについて見解を伺います。

戦略ビジョンに「(仮称)多摩イノベーションパーク構想」を掲げたことを評価しており、構想の具体化、施策を積み上げ・連携させることで、多摩地域のエコシステム形成に向けた取り組みの加速を強く求めて、次のテーマに移ります。

次に、農業について伺います。

高齢化が進む農業においても、後継者や新規就農者の育成は重要であることは言うまでもありません。また、農外からの就農希望者は増加しており、地域に根付いた農業、そしてしっかり稼いでもらう農業につなげていくことが重要です。

そうした中で、今年度スタートした東京農業アカデミー八王子研修農場では、農外から新規就農を志す5名の熱意ある方々が学んでいると聞いています。先日も視察をさせて頂き、様々な作物を生産している研修現場を観させてもらいました。農場として再整備しながら進めているとのことで、初年は研修現場をつくることも大変な苦労があると思いますので、関係者の皆さまの尽力に感謝を申し上げます。

一方、農業アカデミーの研修期間は2年を予定しており、事業の二年目を迎える中で、今度は卒業生が肝心の就農が確実にできるよう、支援していかければなりません。

Q7)来年度、学んだ後にしっかりと就農ができるように、農地の確保等に取り組んでいく必要がありますが、どのように取り組んでいくのか伺います。

答弁に、就農希望地域でのネットワークづくりを支援するという話がありました。研修期間中の段階から関係づくりをしていくことは重要な要素であろうと思います。様々な形で研修生の支えや参考となる人脈を形成することが必要であり、特に、若手就農者、先輩新規就農者、新しい取り組みに積極的に取り組んでいる農家さんなどとのネットワーキングもしっかりと行って頂くよう求めます。

Q8)東京農業アカデミー八王子研修農場の卒業生をはじめとした都内の新規就農者に、永続的な都市農業を実施していただくためにも、農業生産技術だけではなく販売・マーケティング・加工・経営など、付加価値を上げていくためのノウハウやネットワークづくりなどに対する支援を就農初期から行っていくことも重要と考えますが都の取り組みを伺います。

持続可能な東京の農業を実現するべく、意欲ある就農者が稼げる農業を体現できるよう、支援をお願い致します。

東京の農業・農地の問題としては、2022年に生産緑地の期限を迎え大量の都市農地が宅地化しかねないという懸念があります。これまで、区市や農業委員会等と共に、特定生産緑地への移行を進めている事は重要ですが、2022年、もう再来年であり現状を伺いたいと思います。

Q9)生産緑地の2022年問題を間近に控える中、都市農地の保全に向けた取り組みが重要ですが、現在の取り組み状況について伺います。

答弁には御座いませんでしたが、都内に約2,700haある生産緑地。貴重な緑・オープンスペースでもありますが、仮に、1割が特定生産緑地に移行せず宅地として販売するとなれば300ha近くになり緑・オープンスペースの規模としては相当のものになります。改めて、危機感を持って特定生産緑地への移行、買取の加速などを取り組んで頂くようお願いを申し上げます。

 最後に、テラス営業支援について伺います。

都道における道路占用許可基準の時限的な緩和措置、都立公園等での臨時営業許可、産業労働局によるテラス営業支援の施策を早期に整えてスタートさせたことを高く評価。

Q10)産業労働局では、テラス営業を行う都内の飲食業等に対する支援を行っているが、これまでの取り組み内容と実績について伺う。

国土交通省が先日、道路占用許可基準の緩和措置を延長。11月末までであった期間を来年3月末まで延長した。

Q11)感染症対策と経済・生活を両立していくための取り組みとして、屋外空間を利用するテラス営業支援の取り組みについて、関係局と連携し、期限を延長すると共に、より一層使いやすい制度への改善や、好事例の横展開などにより、取組みの広がりを促していくべきであるが、今後の取り組みを伺う。

また、歩いて楽しい魅力的なまちを形成することで商店・商店街等のにぎわいを生み出していくことは感染症のあるなしにかかわらず重要な課題。大規模商業施設に負けない、あるいはそうした施設には無い異なる魅力を出していくために、テラス営業等は有効な手段の一つ。

国において、新たに「歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)」制度を創設道路等の公共空間を活用し、テラス営業等を今後も(時限ではなく)実施していくために、交通の安全性や公平性などの諸課題をどこでどのような形であればクリアができるのか、今回の取り組みを通じて検証していくことを求め、質問を終わる

令和2年経済・港湾委員会 2020-11-19  質問原稿
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