令和2年環境・建設委員会 2020-05-22②

◯滝田委員 葛西臨海水族園に関しての陳情三件につきまして、一括して意見を述べさせていただきたいというふうに思います。
 本年第一回定例会におきまして、葛西臨海水族園事業計画検討会の検討結果が報告案件になっておりましたことから、三月十八日の当委員会におきまして、私の方で細かく質疑をさせていただきました。
 その際、今後、都でも人口減少が見込まれ、インフラの老朽化対策などの財政負担も見込まれる中で、都立の施設においては、公共性とともに、コスト面も含めて総合的に考えざるを得ないということを指摘いたしました。
 また、水族園を更新していくに当たっては、運営の効率性、安全性や、省資源、省エネルギーであること、生物の生育環境も水族園には重要な要素であり、多角的に評価をしていくことが重要であるということも指摘をさせていただきました。
 そうした観点から、総合的、多角的に事業を精査し、多額の公費を投じる中で都民が納得できる形で進めていただきたいというふうに思います。
 また、水族園だけではなくて、葛西臨海公園全体としてどのようにあるべきか、そのあり姿を描くことは、整備効果を最大化するためにもとても重要でありまして、改めて強く要望いたします。
 なお、三月の委員会においても私から質問をし、前向きな答弁を得ておりますが、貴重な建築物の保全、活用は重要でありまして、水族園の新設による更新を進めた場合でも、もとの建築物の保全、利活用が可能であるかということについてはしっかり検討するべきでありますので、改めて求めておきます。
 一方で、今般の新型コロナウイルス感染症の影響は多大なものがありまして、都税収入の減少はリーマンショック時の一兆円を超える可能性も懸念されております。財政事情などの前提となる事業環境は大きく変化してきております。また、いわゆるアフターコロナ、コロナ後の社会変容ということが議論されておりますけれども、水族園のありようというものも改めて考えていく部分があるというふうに思います。
 今回、陳情を三件いただきましたが、コロナウイルス感染症の影響がまだ見通せない中で、質疑によって当該事業の方向性を性急に議論していくということは困難かというふうに思いますので、いずれも継続審査とすることを求め、意見といたします。
 以上です。

令和2年環境・建設委員会 2020-05-22②
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