都議会議員選挙の前哨戦、決着

今年の都議選・衆院選を占う、(政治界隈では)大注目の千代田区長選挙が決着しました。
自民党には厳しい内容、無党派層取り込めない。維新は存在感だすも参院選・都知事選のあと伸び悩み。
勝ち切った都民ファーストの会にとっては、都議選に向けた弾みとなる大きな結果となりました。

〇最年少区長誕生 千代田区長選挙の結果

「ひぐち たかあき」候補が当選、38歳、現役では最年少区長に。
都民ファーストの会としては、所属議員(都議)から初めての首長誕生となりました。

 ①ひぐちたかあき 都議1期38歳
  都民ファーストの会推薦(国民民主党支持) 9,534票
 ②はやお恭一 区議4期59歳
  自民・公明推薦 7,668票
 ③いがらし朝青 会社役員45歳
  維新推薦(共産党自主支援) 5,598票
 ④宮田ともき 435票
 ⑤無効票等 560票
合計23,235票(前回2017年の25,367票から約2千票減少)
投票率45.3% (前回の53.7%から8ポイント強減少)
有権者数52,525人 (前回の47,269人から約5千人増加)

※前回は、小池都知事の当選後、都議選の前哨戦として非常に注目された選挙。
そのため投票率が前々回2013年の42.3%から53.7%に大幅に上がっていました。
今回はそこから8.4%も投票率が低下しましたが、人口が大幅増加しており、投票総数は約2千票の減少に留まりました。

〇激動の1月 千代田区長選挙の構図

今回、主要3候補の大激戦でした。
先行する自民・公明推薦の「はやお恭一候補」に、都民ファーストの会推薦の「ひぐちたかあき候補」、維新推薦の「いがらし朝青候補」が挑む構図。

1月に入ってからが激動でした。
現職の石川区長の退任が急遽決まり(1月8日)、選挙戦2週間前の1月13日に、「ひぐち氏」が都民ファーストの会推薦での立候補を表明。
すでに立候補を表明していた、自民・公明推薦の「はやお氏」、当初完全な無所属で二度目の挑戦を表明していた「いがらし氏」を追いかける展開。
その後、いがらし氏に共産党が自主支援を決定(19日)、さらに維新が推薦を決定(23日)。
1月24日に選挙戦がスタートする中で、「ひぐち氏」には国民民主党が支持を決定(28日)。
1月31日の投開票を迎えました。なお立憲民主党は自主投票でした。

自民・都民ファーストの会・維新の真っ向勝負でどこが票を伸ばすのか、試金石となりました。
1人を選ぶ選挙(衆院選小選挙区や首長選)において圧倒的な強みを持つ自民・公明の組織選挙に対して、都民ファーストの会が復調して勝利を得られるのか、小池都知事の支援がどこまで影響力があるか。菅政権の支持率低下の影響がどうでるか。
また、維新の支持は東京で広がっているのか。国政野党第一党の立憲民主党はどういう選択をするのか。
などなど。

〇得票数をベースにした分析

実際にはぐちゃぐちゃとした構図や経緯が色々ありますので、公表数字での机上の分析ではありますが。
大まかな傾向です。

自民・公明の候補: 2013年7,023票 → 今回7,668票
前々回から全体が6千票増える中で600票増加
自民・公明の固定層を確保した上で、上乗せは無かったと見られます。

ちなみに前回2017年は、小池都知事の支持した現職の石川氏(16,371)が、自民候補(4,758)を圧倒しました。当時、公明党は自主投票でしたが、石川氏に乗っていた思われます。
前々回から前回石川氏に流れた公明党の分などが戻った形です。

いがらし氏: 前回2017年無所属で3,976票 → 今回維新で5,598票
全体が2千票減る中で、1600票増加と健闘
いがらし氏の4年間の地道な活動成果と、維新推薦と共産自主支援により上乗せがあったと見られます。

前回の石川氏得票  16,371
全体の投票数減 △2430
維新・共産の増加分  △1622
公明ほか戻り分 △2930
=9,389 ≒ひぐち氏得票9,534票

〇凪の選挙

前回のような旋風ではなく、無風・凪(なぎ)の状況下でしたが、ひぐち候補がとるべき票をしっかり取って勝ち切ったと言えます。
これは、都民ファーストの会の候補が都議選で同じように取るべき票を確保し得る、しっかり戦えば勝ち目のある、戦える環境下にあるということを示したと思います。
もちろん無風の中で、自力でしっかりオールをこがなければ(活動量を上げなければ)結果はでないということで、生やさしいものではありません。
また、改めて小池都知事の応援の影響力も大きかったことも明らかです。

今回、ほかにも千代田区自民党のぐちゃぐちゃな政治事情など色々あり、都民ファーストの会も巻き添えをくらいましたが、それはこちらのネット記事などをご覧ください。これが一番まともな内容でまとまっているかなと思います。
https://go2senkyo.com/articles/2021/02/01/56617.html

ということで、これで千代田区長選については滝田としては締めとしたいと思います。

メディアやネットでのトーンも変わりはじめました。

いざ、都議選へ!

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